【ワシントン=吉田通夫】ブリンケン米国務長官は20日、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が会談し、ウクライナ侵攻の解決に向け協議することについて、ロシアに有利な形で停戦に持ち込まれることがないよう強くけん制した。習氏が国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているプーチン氏の招待を受け、モスクワを訪問したことも批判した。
ブリンケン氏は「中国などの支持を受けたロシアが、自国に有利な条件で停戦するという戦略的な動きに世界はだまされてはならない」と強調。停戦や和平の提案は「国連憲章に沿ってウクライナの主権と領土の一体性を維持することが基本要素でなければならない」とし、ウクライナ領からのロシア軍の撤退が必須条件だと述べた。
また、ICCから逮捕状が出されたプーチン氏と会談した習氏に関し「中国はウクライナで行われた残虐行為についてクレムリン(ロシア政府)の責任を問うことは考えておらず、非難するどころか犯罪を続けるための外交的な援護を提供しようとしている」と懸念を示した。
中国がロシアに軍事支援する可能性について、国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は20日の記者会見で「中国が支援する方向に動いたり(武器を)提供することを決めたりする兆候はない」とした上で、「プーチン氏が罪のないウクライナ人を虐殺するのを手助けすることは、中国にとって得策ではない」と警告した。
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