「料理は愛情!」をキャッチフレーズにフジテレビ系「オールナイトフジ」や「夕食ばんざい」に出演していた、料理研究家の結城貢氏が4月24日に直腸がんで亡くなっていたことが20日、分かった。81歳だった。

関係者によると、ここ1年ほどは闘病で、東京・原宿で営む料理店「結城」にも出ていなかったという。元女優泉じゅんの由紀子夫人(64)は「コロナ禍もあって、本人の遺志で公表することなく家族葬を済ませています」と話している。

旧満州旅順で生まれた結城さんは香川県善通寺市で育ち、日大へ進学。卒業後は野村証券で3年間会社員生活を送った後に料理の道へ進んだ。その後、原宿で日本料理店を開店した。

1980年代に「オールナイトフジ」の「結城先生の真夜中のお料理教室」、91年から98年にかけて平日午前11時台の「夕食ばんざい」に出演。甚平、着物姿で短髪にガラガラ声のぶっきらぼうな物言いながら、料理に対するたっぷりの愛情で人気を博した。

包丁を握ったこともなく、料理の基本を全く知らない女子大生や女性タレントに「あ~、それじゃ、全然ダメ」とズバリと指摘。「いいか、よく見てろよ」とお手本を見せて指導していた。

89年(平元)に女優だった由紀子夫人と結婚。一緒にお店を切り盛りしていた。