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Monday, March 4, 2024

なぜ現代人は「忙しいふりをしなければならない」のか…意外と知らない「資本主義と仕事の関係」(酒井 隆史) - 現代ビジネス

〔PHOTO〕iStock

なぜ効率化や合理化が進む世界で、「クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)」が増えているのか? ブルシット・ジョブにはどのような種類があるのか? ブルシット・ジョブ現象に対して私たちはどうすればいいのか?

『ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか』著者が、ブルシット・ジョブとはなんなのか、わかりやすく解説します。

かつて一大現象にならなかったブルシット・ジョブ

仕事のための仕事、人をただ労働の状態におくだけのためになされる労働、もしかすると、そのようなものはかなりむかしからあったかもしれません。囚人労働として、懲罰の形態としてあったかもしれません。

これが現代になってひとまず「自由人」のものになるということは、大きな変化です。これには労働というものについての考え方の変化があり、その前提としては時間の考え方の変化があるというわけです。

グレーバーは、「雇用目的仕事」が、ひとつの厚みをもった現象として社会の中心部分にあらわれるのが、社会主義ないしケインズ主義的福祉国家の時代であるとみなしています。

「穴を掘って埋めろ」とは、ケインズの政策、つまり政府がみずから公共事業をおこなって雇用を創出するという、そのようなありさまを揶揄していわれたものでした。

つまり、雇用のための雇用という意味での「雇用目的仕事」は、BSJの前史をなす社会主義と完全雇用政策の時代にもまたはびこっていたのです。とすれば、それといまのBSJとは、どうちがうのでしょうか?

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