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Sunday, September 10, 2023

スペインサッカー連盟会長が辞任、「仕事を続けられない」 女子選手へのキスで批判 - BBCニュース

Luis Rubiales stock picture

画像提供, Getty Images

サッカーの女子ワールドカップ(W杯)で優勝した代表チームの選手の唇にキスして批判を浴びていた、スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長(46)が10日、辞任を発表した。

ルビアレス氏は8月20日に行われたW杯決勝後のトロフィー授与式で、スペイン代表のジェニファー・エルモソ・フエンテス選手(33)の唇にキスした。エルモソ選手はキスは同意の下ではなかったとし、今月5日にルビアレス氏を告訴した。

ルビアレス氏は、RFEFのペドロ・ロシャ会長代行に辞表を提出したと、英テレビパーソナリティのピアーズ・モーガン氏の番組「Piers Morgan Uncensored」で語った

「この仕事を続けることはできない」とルビアレス氏は、番組で述べた。

兼務していた欧州サッカー連盟(UEFA)の副会長も辞任した。

このキスはスペインサッカー界を巻き込む騒動に発展し、W杯優勝に影を落とした。ルビアレス氏はこの数週間、度重なる辞任要求の声を無視していた。

検察は8日、エルモソ氏が5日に証言したことを受け、性的暴行及び強制わいせつの罪でルビアレス氏をスペインの高等裁判所に起訴した。

ルビアレス氏は、キスは「お互い同意してのことだった」と主張していたが、国際サッカー連盟(FIFA)は先月26日、90日間の暫定的な資格停止処分を発表した。

「スペインサッカーにとってプラスにならない」

「FIFAが素早く資格停止処分を決めたのに加え、ほかにも様々な手続きが私に対して公に進められている以上、いまの自分のポジションに戻ることはできないのは明らかだ」と、ルビアレス氏は声明で述べた。

「踏みとどまり、しがみつくことにこだわるのは、連盟にとってもスペインサッカーにとってもプラスにはならない」

そして、自らが辞任することで、2030年のワールドカップ開催に向けた、モロッコとポルトガルとの共同招致活動を後押しすることを期待しているとした。

ルビアレス氏は、「私は真実を信じている。勝つために全力を尽くしていく」と付け加えた。

「私の娘たち、家族、そして私を愛してくれている人たちは、過度な迫害や多くの虚偽に苦しんできたが、街中では日に日に、真実が優勢になっていることも事実だ」

「家族や友人と話し合った」

テレビパーソナリティのモーガン氏から、最終的に辞任に至った理由を尋ねられると、ルビアレス氏は家族と話し、友人たちのアドバイスに耳を傾けたのだと答えた。

「父や娘たちと話したが、みんな私に関する疑問ではないことを理解している。それに、非常に近しい複数の友人から、『ルイス、自分の尊厳に集中して、自分の人生を続ける必要がある。そうでなければ、きみは自分が愛する人たちや愛するスポーツにダメージを与えることになる」

「これは、私だけの問題ではない。私に対する態度は、非常に重要な第三者に影響を及ぼしかねない。(辞任は)私がしなければならない賢明な対応だった」

スペイン女子サッカー選手会(FUTPRO)に所属する選手81人は、ルビアレス氏が解任されない限り、代表チームに参加しないと表明していた。これらには、W杯優勝チームの23人が全員含まれている。

複数の政治家やサッカー選手、著名人は先月、RFEF本部前に集まり、ルビアレス氏の辞任を求めた。

今月5日には、W杯優勝チームを率いたホルヘ・ヴィルダ監督が解任された。同監督は、ルビアレス会長と親しいとみられている。後任には初の女性監督となるモンツェ・トメ氏が選ばれた。

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高等裁判所の判断は

エルモソ氏の告訴は、性的暴行被害を受けたという内容だった。しかし、マルタ・デュランテス・ヒル検察官は、エルモソ氏の親族がエルモソ氏本人が「起きたことについて正当化し、認めた」と証言するよう、ルビアレス氏とその「プロの取り巻き」から圧力をかけられていたことをエルモソ氏から聞き、強要の疑いも追加した。

裁判所が訴えを受理すれば、判事1人が選任されて捜査を指揮し、事件を裁判にかけるか棄却するかの判断が下されることになる。

スペインの法律では、性的暴行で有罪となれば罰金刑や4年の禁錮刑が科される可能性がある。

「高等裁判所はテロや組織犯罪など、国際的側面のある犯罪に取り組むことが多い。ルビアレス氏による暴行の疑いはオーストラリアで起きていることから、この事案もこれに該当することになる」と、マドリードで取材するBBCのガイ・ヘッジコー特派員は説明する。

スペインの検察当局は先月28日に、ルビアレス会長の行為が性犯罪に当たるのかを判断する予備捜査を開始した。その際、エルモソ選手の主張の「明白な性質」について、「その法的な意味を判断する必要がある」と述べた。

スペインのスポーツ裁判所(TAD)は今月初め、キスは「重大な違反」だと判断し、ルビアレス氏を不正行為の疑いで訴訟を起こした。

ただ、政府が要求していた、資格停止処分につながる「非常に重大な違反」と判断されるまでには至らなかった。

ルビアレス氏はスペインのレティシア王妃とその娘ソフィア王女の近くでW杯の決勝戦を観戦していた際、自身の股間をつかみながらスペインの勝利を喜ぶ姿が目撃されていた。

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