現在、時給８５３円となっている長崎県の最低賃金について、長崎労働局の審議会は４５円引き上げて時給８９８円とする答申を行いました。
４５円の引き上げは最低賃金が時給の形で示されるようになって以降、最大です。
最低賃金は企業が労働者に最低限支払わなければならない賃金で、先月、国の審議会は今年度の最低賃金について全国平均で４１円引き上げるとする目安を示し、地域別では長崎県などについて３９円の引き上げという目安を示していました。
これを踏まえ、県内の労使の代表などでつくる審議会では、長崎県の最低賃金について話し合いを重ねた結果、現在の８５３円から４５円引き上げて８９８円とすることを、先週、長崎労働局に答申しました。
引き上げ額は昨年度の３２円をさらに上回り、最低賃金が時給の形で示されるようになった平成１４年以降、最大となりました。
これまで長崎県の最低賃金は沖縄県や佐賀県など９つの県と並んで全国で最も低くなっていました。
こうしたなか今回の審議会の議論では「人材の流出を抑えるため他の県にあわせた賃上げを行わなければならない」などとの意見が出され、最終的には来年の長崎スタジアムシティの開業による経済効果も見込んだ形で決着したということです。
答申を受けた長崎労働局では来月１日まで異議申し立ての受け付けを行い、新しい最低賃金はことし１０月から適用される見通しです。
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