ジェームズ・キャメロン監督が映画に革新をもたらした前作『アバター』から13年ぶりの続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の全世界同時公開を目前に、本作の舞台「海」に因んだウォーターフロント来日記者会見が2022年12月10日、マクセル アクアパーク品川にて開催された。
都内随一の水族館内、イルカショーが行われる巨大プールに特設ステージを設けた会見に、ジェームズ・キャメロン監督、プロデューサーのジョン・ランドー、出演のサム・ワーシントン(ジェイク・サリー役)、ゾーイ・サルダナ(ネイティリ役)、シガーニー・ウィーバー(キリ役)、スティーヴン・ラング(クオリッチ役)が登場。集まった『アバター』ファンの観覧客とともに特別なイルカショーを愉しんだ。
「1980年代中頃から日本には来続けており、文化や人の温かさが大好きです。10年以上ぶりになったというのは長すぎですね」と、来日を喜んだキャメロン監督。「Welcome to Pandora!」の監督の掛け声とともに、会場ではイルカショーが開催された。イルカたちが息を合わせて大ジャンプを見せるたび、場内は「おお〜!」との声が上がる。壇上では、来日陣一同が楽しそうにショーに見入る姿があった。
観覧客とともにショーを見終えたキャメロン監督は「素晴らしい!イルカは大好きなんです。とても知性があって、社交性があり、私たち(人間)ともコミュニケーションが取れるし、芸も覚える」とイルカ愛を熱弁。キャメロンが「みんな映画に出てほしい」とイルカたちへラブコールを送ると、プールのイルカたちも鳴き声を上げて答えた。さらにキャメロンが「僕もイルカに乗りたいんだけど、いいかな?」と尋ねると、イルカたちも一斉に鳴き声で返答。「イエスってことだね」とキャメロンも嬉しそうな笑顔を見せた。
一同がコメントを求められると、ジェイク・サリー役サム・ワーシントンは言葉数少なめに「ありがとう」と日本語で挨拶。ゾーイ・サルダナは「迎えてくださってありがとうございます。ジェームズも言っていたけど、10年かかったというのは長すぎですね。日本には、家族を連れて6年前に来たことがありましたが、また来られる嬉しいです」とコメントした。
シガニー・ウィーバーは日本語で「おはようございます」と挨拶し、イルカショーについて「今まで見た生き物ショーの中でも最高でした」と絶賛。日本には何度も訪れているが、今回は映画を携えてやってこれたことが誇らしいと話し、「日本のファンの皆さんは映画の細かいディティールまで気づいてくださる」と語った。スティーヴン・ラングも日本語で「おはようございます」と笑顔。本作のツアーで各地を回ったが、イルカショーを堪能したことで「こんなに笑顔になったのは初めて」とご満悦だ。
プロデューサーのジョン・ランドーは、6週間前にも映像披露のために来日していたことに触れ、「日本の皆さんにはファミリーのような感覚があり、訪れるたび感銘を受けています」とコメント。そのファミリーこそ、本作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の核となることを紹介した。
挨拶ののち、マスコミから事前に募っていた質問による質疑応答に移った。
──ワールド・プレミアの後、本作について絶賛の声が広がっています。これらを聞いて監督はどのような気持ちですか?
ジェームズ・キャメロン:ロンドンのプレミアについて言及いただきありがとうございます。日本もそうですが、我々が訪れた先々での批評家やレビュアーたちには、びっくりするほど絶賛いただいています。とても嬉しいです。本作は5年間頑張りました。自分たちが作っているものが、人々に影響を与えられるのかどうかというのは、わからないものです。「エモーショナルだった」との感想を頂けたのは良かった。世界に希望や美しさをもたらしたかったわけですが、感情的な挑戦も行いました。
本作はさらに進化しています。もし1作目の『アバター』がお好きなら、期待していたものが得られると思います。そして、前作よりさらに進化したら感動的な旅を味わうことができると思います。
──劇中のキャラクターや水性生物がまるで生きているような、究極の映画体験でした。キャメロン監督は、今後も映画館でしか体験できないような映画の可能性をさらに進化させる構想はお持ちですか?
キャメロン:質問を(日本語で)ありがとう。この新作にここまで時間がかかった理由には、アバターの2作目、3作目、4作目、5作目に必要なツールやソフトウェア、技術の開発があったからです。超巨大プロジェクトなのです。
世界観や生物、キャラクターや文化、設定、パンドラの全て。海、砂漠、山、極地といった4つの要素を描くために、準備が必要だったのです。それだけが製作対象の全てでした。本作で観られるのは、新たなる世界のほんの一部です。
我々には、人類最高のデザイナーやアーティスト、CGアーティストがいます。本作は、これから始まる始まる壮大な物語のほんの序章です。今日一緒にいるこの4人の役者は、今後の続編全てに出演予定で、非常に複雑な形で演じ続けます。今後が待ちきれませんが、忍耐強くお待ちください。この映画は時間がかかるんです。さすがにまた13年はかかりませんが、2年おきくらいにするつもりでいます。
──(サムとゾーイに向けて)本作でジェイクとネイティリは家族になります。家族という要素は、『アバター』の世界にどのような深みを与えましたか。また、前作以来、お二人にも家族ができましたが、影響はありましたか?
サム・ワーシントン:イエス。本作は、ジェイクとネイティリのラブストーリーの自然な延長線上にあります。子どもが生まれると、いろいろなチャレンジが生じますよね(笑)。本作の良いところは、新しい、若い世代のキャラクターたちが登場するところです。素晴らしい才能を持つ役者たちですので、今後も登場するんでしょう。彼らの目を通じたパンドラを体験できますよ。
ゾーイ・サルダナ:ジェイクとネイティリが家族を持ったことで、危険度が上がったと思います。パンドラの混沌ですね、スカイ・ピープルたちはそう簡単には去りませんし、そう簡単に野望を諦めません。危険度が上がったというのは、サリー家に対立が生じるという意味です。個人として、チームとして、家族として、この状況は何なのか、どこへ向かうべきなのか。
私自身、母親になるまでは怖いもの知らずでした。ネイティリもそうだったでしょう。でも私もネイティリも母になって、恐怖というものが出てきました。自分より深く大切な人ができると、何かがあってそれを失ってしまうんじゃないかという恐怖が出てくるんです。想像もできないことです。
本作は非常にエモーショナルなもので、皆さんはジェイクとネイティリの旅に加わることになります。サリー家の子どもたちは可愛いんだけど、頭痛の種ですよね。エヘヘヘ(笑)。
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