スイスRoche社は、7月29日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による重症肺炎を対象とした抗インターロイキン6受容体抗体トシリズマブ(商品名アクテムラ)の第3相試験COVACTAの結果、主要評価項目を達成できなかったと発表した。主要評価項目は入院中の重症肺炎例の臨床的改善度、副次評価項目の1つは4週後の死亡率で、標準治療に対するトシリズマブの上乗せ効果を検討していたが、いずれも差は認められなかった。
試験は450人を登録する国際共同ランダム化比較試験で、PCR検査陽性、胸部X線もしくはCTで肺炎が確認され、SpO293%以下もしくはPaO2300mmHg未満を組み入れ基準とした。主要評価項目は、入院や酸素補充、ECMOなどの使用を経て死に至るまで7段階の臨床的重症度を分類する順序尺度(7 category ordinal scale)による4週後の臨床的状態としたが、オッズ比1.19(95%信頼区間0.81-1.76)、p=0.36で、統計学的に有意な差は認められなかった。
また副次評価項目の1つである4週後の死亡率についても、2群間で有意な差は認められなかった(トシリズマブ群19.7%、プラセボ群19.4%、p=0.9410)。
退院までの期間および退院待機状態までの期間は、トシリズマブ群の方が短縮傾向にあり、退院もしくは退院待機状態までの期間の中央値は、トシリズマブ群20日、プラセボ群28日、p=0.0370だったが、主要評価項目が未達であるため、この期間の差は統計学的な判断はできないとしている。
人工呼吸器未使用期間についても統計学的に有意な差はなく(トシリズマブ群22日、プラセボ群16.5日)、4週後の感染症発現率についても差は無かった。
同社は、COVACT試験の他に、トシリズマブとレムデシビルの併用効果を検証するREMDACTA試験、人工呼吸器を必要とする患者の割合をプラセボと比較検証するEMPACTA試験(いずれも第3相試験)や第2相試験などを進行中だ。
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July 29, 2020 at 02:30PM
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COVID-19関連重症肺炎に対するアクテムラ、標準治療へ上乗せしても臨床的状態・死亡率改善せず - 日経メディカル
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