「体育会系の社風が合わない」という人も
快適な環境で働けるのがホワイト企業だ。周囲に自慢できる福利厚生も多いことだろう。とはいえ、いくらホワイト企業だからといってもすべてが完璧とは限らない。欠点・不満の一つや二つはあるものだ。キャリコネニュース読者の40代女性からは、
「定時では退社できるけど有期雇用なんです」
といった声が寄せられた。せっかくホワイト企業に入社できたなら、期間契約ではなく常用として雇用されたいと思うのは無理もない。また、
「ボーナスは良いが残業ありきの給与」(30代男性)
と基本給の安さに嘆く投稿も届いている。そうしたホワイト企業の内情について、今回は3人のエピソードを紹介する。(文:鹿賀大資)
「体育会系のパワハラ気質で、台風や大雪でもでも出勤させられる」
エンジニア職の30代女性の勤め先は、福利厚生が充実している。家賃手当として10万円が支給されるほか、敷金や礼金、更新料も会社が負担する。そのため女性は「年収の割にいい生活ができている」という。ところが職場には、
「働かなくてもクビにならないおじさんや女性職員が多い」
といい、仕事に対するモチベーションが下がる時もあるそうだ。
30代男性は、永年勤続制度があり、正月に特別手当が支給される企業に勤めている。勤続10年の際には、金一封として3万円が支給された。また、元日に出勤すると毎年5000円が別途支給される。
しかしそれ以外の支給は一切なく、もちろん賞与もない。男性は「体育会系のパワハラ気質で、台風や大雪でもでも出勤させられる」と綴っている。
自社がホワイトでも常駐先の企業がブラックだと……
ITエンジニア職の50代男性が勤務するのは、かねてから「実力重視の外資系」で通っており、採用時には学歴もこだわらない会社だ。男性は大学を中退し高卒で入社した。
「当時(80年代初頭)では珍しく、給与体系が学歴性別などで考慮されることは一切なかった。自由に研究開発に打ち込め、賞与も7か月分。入社して驚いたのは女子社員が私服だったこと。男女平等の社風でお茶くみなどをしている姿がなかった」
ほかにも、コンプライアンスという言葉も流行らない頃から、徹底した倫理規則を設けており、上司や同僚への御中元・御歳暮も禁止されていた。
「部門によって年功序列は否めないところも見られたが、私自身は成果に見合った報酬をもらえていると実感していた。信頼を置ける職場だと感動した覚えがあり、本当に入社できて良かった」
ただ一点、あることについての不満も明かす。
「取引先に融通の利かないブラック企業が関わる場合。例えば客先に常駐するときなど、相手のブラックな文化(仕事のやり方)に合わせなければならないこと。それは社内でもよく耳にする事例である」
とはいえ「それは自社に起因するものではなく、期間限定なら我慢はできる」と胸の内を述べている。
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