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サマリー:リーダーは単なる指示者ではなく、リクエストを通じて相手を動かす必要がある。リクエストの際には相手の立場や状況を考慮し、明確な要求を示すことが重要だ。しかし、このリクエストのやり方を理解していないリーダ... もっと見るーが少なくない。本稿では、リクエストが難しい理由と、多くのリーダーがやり方を間違っている理由、そして具体的で実行可能な回答を引き出すリクエストの戦略を紹介する。 閉じる
人を動かすための技
リーダーが命令を下しさえすれば、それが実行される時代があった。しかし、いまはそのような時代ではない。現代は、フラット化した組織構造と部門横断的なチーム、そしてコラボレーションや自律性、感性が職場文化として重視される時代だ。
筆者が過去20年にわたり、企業や非営利組織のエグゼクティブのコーチングをして見えてきたのは、リーダーが物事を成し遂げるためには、リクエストをしなければならないということだ。そして多くの場合、リーダーたちはそのやり方がわからない。
筆者の理解における仕事の場でリクエストとは、誰かに何かをやってもらいたいが、リクエストをするあなた自身には、相手にしてもらいたいことを課す管理権限がない状況で生じる。
別の部署の人物に何かを頼む必要があるかもしれない。あるいは直属の部下に、職務外の仕事を頼もうとしている時などである。このような場合、強く要求しても効果はない。強く要求するとは、相手に命令するということであり、相手は「はい」と答えるしかない。これは相手の反感を買う方法であり、自分の主体性を奪われたと思われたり、無力感を覚えさせる可能性もある。
リクエストとは、誰かに何らかのアクションを取ってほしいと頼むことであり、相手は自分が配慮され、発言権を与えられたと感じることから、人間関係の構築につながつ可能性もある。
つまり、リクエストは一つの技だ。この技をマスターしていない人は、筆者が「無反応反応」と呼ぶものに直面する可能性が高い。「様子を見てみます」「努力してみます」「いい考えですね」「心に留めておきます」といった回答がこれに当たる。
本稿では、リクエストが難しい理由と、多くのリーダーが相変わらずやり方を間違っている理由、そして具体的で実行可能な回答を引き出すリクエストの戦略を紹介しよう。
なぜリクエストは難しいのか
リーダーは、何らかの仕事をリクエストをして、その内容を説明してみると「自分でできたな」と思うことが多い。あるいは、自分がリクエストなんてしなければいけないのはおかしいと感じて、リクエストをしないリーダーもいる。つまり「部下たちは、私より前に人事考課を提出する必要があることを知っているはずではないか」「クライアントには会議の24時間前までにアジェンダを示さなければいけないことは、従業員なら知っているはずではないか」などと考える。そして多くの場合、従業員はリクエストされたことを実行しない。そしてタスクは放置され、リーダーは悶々とする。
最近のリーダーは、従業員を怒らせたり、ワークライフバランスを侵害したりする可能性に従来より敏感になっているようだ。世代的な要素もあるかもしれない。現在の管理職は、成功とは上司のあらゆるニーズを先読みすることだという時代にキャリア築いたが、現代の従業員はそうした意識を持たない。
いざ、リクエストをする段階になると、リーダーは格式張った雰囲気にならないようにと考え、柔らかい表現をすることが多い。だが、誰にとってもリクエストは明快かつ明確なほうがよい。本稿では、この見落とされがちな技をマスターする方法を紹介しよう。
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