南アフリカ戦を翌日に控え、試合会場のフランス、マルセイユのスタッド・オランジュ・ヴェロドロームでフランス代表のキャプテンズランがおこなわれた。この日の気温は21℃、11月には珍しい暖かさだ。練習後、キャプテンのアントワンヌ・デュポンが汗を拭いながら会見会場に現れた。
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――2009年のトゥールーズでおこなわれた南アフリカ戦(20-13でフランス勝利)を覚えているか? この試合のように獰猛な真っ向勝負になると思うか?
「ラグビースクールで観戦に来ていた。あの時に見たタックルの衝撃を今も覚えている。それがこのチームの特徴。フィジカルのコミットメントがこのチームのスローガン。そこに応戦できなければ何もできない」
――ロマン・ンタマックと21回目のコンビを組むことになり、フランス代表チームの最多記録になるが。
「僕たち2人にとって幸運なこと。お互いのことをどんどんよく理解し、お互いの動きによりよく反応できるようになる。チームにとってもキーとなるポジションが安定することは重要。ファビアン(ガルチエHC)が就任した時からスタッフは骨組みになるポジションを安定させようとしてきた。パフォーマンスもでき大きなケガもなく共に経験を積むことができている。さらに成長してチームの力になりたい」
――対戦相手がフランスチームのプレーに対策をしてくるようになった。どのように対応するのか?
「オーストラリアがあそこまでキックを多用することは予期していなかった。他のチームがこのチームのプレーに対応してくるということは、僕たちがしていることが機能しているということ。あらゆるシナリオを想定して、対戦相手に合わせて進化し、グラウンドで起こることに対応できるように準備しなければならない」
――オーストラリアのラッシュディフェンスを前にして、BKのタイミングが合わなくてボールがつながらなかったが改善されたのか?
「先週より良くなっていることを望む。南アフリカのディフェンスはアグレッシブでとても激しく上がってくる。彼らは長年一緒にプレーしてきて息もあっていて、敵にスペースを与えない。こちらのプレーを展開するために正確なパスをしなければならない」
――オーストラリア戦でプレッシャーをかなりかけられていたが、この状況からどのように脱出するのか?
「僕たち自身でプレッシャーをかけられる状況を作ってしまった。しっかりとしたラックを作れず、クリーンなボールを出すことができなくて、自陣から出ることができなかった。試合中に修正して後半は良くなってきていたが、今週の練習で姿勢や立ち位置、動きなど細かいディテールを修正ししっかりとラックを作ってクリーンなボールを出して自陣から脱出できるように練習した。細かいディテールがこのレベルでは命取りになる」
――この大切な試合を控えて、楽しむという気持ちの入る余地はあるか?
「もちろん、素晴らしいスタジアムでこのレベルの試合ができる喜びを感じている。集中もしているし、しっかりプレーしたいという気持ちはあるが、仲間と共にプレーし、共に敵に向かって駆け上がりタックルする喜びがあってこそのこと。この喜びがなければ僕たちがしていることの意味が失われてしまう」
記者から矢継ぎ早に浴びせられる質問の一つひとつに的確に言葉を選びながら真摯に答える。彼の聡明さと誠実な人柄が伝わってくる。このチームを代表するにふさわしいプレイヤーであり、人なのだとあらためて納得させられた。
からの記事と詳細 ( W杯王者・南アフリカに挑むフランス。静かに闘志を燃やすデュポン主将。 - RUGBY REPUBLIC(ラグビーリパブリック) )
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