原作は黒丸・夏原武による漫画『クロサギ』シリーズで、2006年にはTBSにて山下智久主演で連続ドラマ化、08年に映画化された。今作では、13年に全42巻で完結した漫画シリーズを原作に、いわば“『クロサギ』完全版”として新たにドラマ化。22年の現代を舞台に、今の日本でリアルに起こっている詐欺に「クロサギ」が喰らいつく。「詐欺」が誰にとっても身近な脅威となっている現代の日本で、「クロサギ」がどのように暗躍するのか。さらに、原作完結前の前ドラマシリーズでは描かれなかった、主人公・黒崎vs家族を奪った最大の宿敵の直接対決も今作のみどころとなる。
平野が演じる主人公・黒崎高志郎は、15歳の時、詐欺被害に遭った父が起こした事件をきっかけに家族を失い、詐欺師への復讐を決意し、「クロサギ」という生き方を選ぶ。黒崎がターゲットとするのは、父を陥れた詐欺師と同じ、人を騙して金銭を奪うプロの詐欺師「シロサギ」。過去の経験から法律は人を守ってくれないと考える黒崎は、その怒りを原動力にいつかは父を騙した詐欺師・御木本にたどり着くべく、「この世のシロサギを全部喰ってやる」と心に決め、生きる目的としている。
表向きは自らが住んでいるアパートの大家をしており、黒猫の「クロ」を飼っている彼は一見人当たりの良いごく普通の青年で、誰にでも分け隔てなく接する飄々とした人物。しかし、過去の出来事から誰も信じない、誰のことも頼らない孤独な人生を送っている。そんな一匹狼の黒崎が、さまざまな人間との出会いの中で自らの過去と向き合い、葛藤し、変容していく姿も見どころとなる。劇中で繰り広げられる、「シロサギ」との巧妙な心理戦や警察との攻防戦にも注目だ。
<平野紫耀>
オファーをいただいたときは、うれしいと同時にびっくりしました。恐らく世間の皆さまが知っている僕のイメージは“騙される”側だと思うので(笑)、“詐欺師を騙す詐欺師”という役をやらせていただけることは、とても光栄です。このドラマでは、「クロサギ」として本気で騙しにいきたいと思っています!
頭が切れて一人で飄々(ひょうひょう)と生きる黒崎は、純粋にかっこいいなと思います。もちろん人を騙すこと以外ですが、何事もスマートにこなす人間力や強さには憧れる部分もあります。ただ黒崎の気持ちになって台本を読んでいると、彼が抱える痛みもどんどん伝わってくるんですよね。「クロサギ」として強い部分を持っている中でも、壮絶な過去を背負った黒崎の繊細さや柔らかさというのは忘れずに演じていきたいです。この作品では今までの僕のイメージを一気に払拭して、新たな一面をお見せ出来たらと思っています。
『クロサギ』という作品の魅力、そして僕が感じているドキドキやワクワクが見てくださる皆さまにも伝わるように、楽しみながら精一杯演じさせていただきます。ぜひ楽しみにしていてください。
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