20日の金曜ロードショー(後9時)はリクエスト作品を放送するという恒例企画の第5弾。今回は「ショーシャンクの空に」(1994年)を放送枠を30分拡大して送る。地上波の放送は実に24年ぶりだけに、今回の放送が初見という人もいるかもしれない。
本作を「生涯最高の1本」に挙げる人も多く、世界的映画情報サイト「IMDb」のユーザーによるレーティングでもトップ。ちなみに、2位以下は「ゴッドファーザー」(72年)、「ダークナイト」(2008年)、「ゴッドファーザーPART2」(74年)、「十二人の怒れる男」(57年)の順。日本映画の最高位は、20位の「七人の侍」となっている(ランキングはいずれも19日現在)。
物語の主人公は、妻と不倫相手を銃殺した罪でショーシャンク刑務所に入所してきた元銀行副頭取のアンディー(ティム・ロビンス)。刑務所に似つかわしくない風ぼう、周囲に心を開かない態度に、無期刑で入所しているレッド(モーガン・フリーマン)は他の入所者とは違う何かを感じていた。ある時、アンディーは刑務所職員の遺産相続問題を元銀行員として解決。これをきっかけに存在感を増していくが、心の中に秘めた「ある信念」だけは変わることはなかった―。
刑務所という希望のない場所にいても、決して希望を持つことを忘れなかったアンディーが起こす”奇跡”を描くという、極めてオーソドックスな作り。それでもファンが多いのは、丁寧に張られた伏線をきっちりと回収する点と、痛快かつ感動を与えるエンディングだろう。記者も本作は何度も見ており結末を知ってはいるのだが、毎回見終わった後は爽快な気分を味わっている。
記者が初めて見た時に何より印象に残ったのが、そのエンディングで映し出される「ジワタネホ」という土地の名前だった。これは、アンディーがもし刑務所から出ることができたら、ホテルを開きたいとレッドに明かすメキシコの街。物語のクライマックスに登場する場所ということ以上に「変わった発音の土地だな」と感じたのが理由だった。
それからずっと時が過ぎ、グーグルマップで日本にいながらにして”世界旅行”ができるようになってからのこと。ふと思い立ってジワタネホ(メキシコの公用語であるスペイン語では「Z」の発音は濁らないので、一般的には「シワタネホ」の表記が多い)を見に行ってみた。すると…「あれ、何か違わない?」。本作の中でアンディーが話している通り太平洋に面した街ではあるのだが、ずいぶん景色が違った。
それもそのはず、撮影が行われたのは同地ではなく米領ヴァージン諸島のセント・クロイ島。周囲に見えるのは太平洋ではなくカリブ海だったのだ。でも、そんなことに文句を言う人はいないだろう。あの砂浜と海の青さが、「色のない」刑務所と外の世界のコントラストになっているのだから。(高柳 哲人)
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