Photo:PIXTA
「相続対策」という言葉を聞いて、皆さんは何を思い浮かべるだろうか。一般的に相続対策とは、「相続税対策(=相続税の節税)」と考えられることが多い。もちろん相続税対策は重要だ。しかし相続には、相続税以外にも対処すべき事柄がたくさんあり、意外なところで思わぬ出費を迫られることもある。今回は、相続の際に遺族が直面する「相続税以外にかかるお金」について解説する。(OAG行政書士法人・行政書士 加藤健司)
そもそも「相続」は
どんな手順で進めるのか?
いざ相続が発生したとき、多くの人は「やらなければいけないことが多くて、何から手を付ければいいか分からない」という状態に陥ってしまう。そこで、まずは相続には主にどのような手続きが必要なのかを、順を追って見ていきたい。
被相続人が死亡し相続が開始されると、まず重要な下記の三つの要素を調査し、確定しなければならない。
(1)ヒト:法定相続人が誰なのかを確認し、戸籍をもとに「相続関係説明図」を作成する
(2)モノ:財産は何があるのかを確認し、「財産目録」を作成する
(3)意思:分け方をどうするのか、遺言書の有無を確認する
この3要素は被相続人によって千差万別なので、遺族や関係者への丁寧なヒアリングが必要になる。
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