新型コロナウイルスの影響でリーグ戦が中断しているB1新潟アルビレックスBBで、SG今村佳太(24)が再開予定の琉球戦(14、15日、アオーレ長岡)と、その先にある東京オリンピック(五輪)代表入りを目指して練習に励んでいる。2月24日に行われたアジア杯予選台湾戦(台湾)の日本代表候補24人に選出された。最終メンバー12人には入らなかったが、日本代表入りした18年ジャカルタ・アジア大会以来、候補に挙がったことは自信になった。リーグ戦再開後は大目標を追ってコートに立つ。

日々の練習で今村は意欲を高めている。「いつリーグ戦が始まってもいいように、自分にできることをやるだけ」。チームメートを大きな声で励まし、時にはいじりながら雰囲気も盛り上げる。「練習中も、誰よりもハードワークする」。1つ1つの動きに集中しながら汗を流す。

目標をはっきり見据える。「東京五輪の日本代表は狙っている。その意欲を持ち続ける」。今村と同じSGにはA東京・田中大貴(28)、宇都宮・比江島慎(29)らBリーグのトッププレーヤーがそろうが真っ向勝負を挑む姿勢に揺るぎはない。最終メンバー入りこそならなかったが、それほど今回のアジア杯予選の代表候補選出は大きかった。

「もう1度、候補に選んでいただけたことは素直にうれしかった」。18年のアジア大会では不祥事を起こして代表剥奪の処分を受けた。復帰のチャンスは訪れないかもしれないという不安もあった。「周囲の方々のおかげ」と感謝した。同時に積み重ねの手応えも感じた。今季のリーグ戦個人成績は1試合平均11・1得点で、チームの日本人選手トップ。2月16日のA東京戦では1試合自己最多の27得点をマークした。チームでの活躍が“代表復帰”につながった。

日本-台湾戦(96○57)はネット中継で見た。「みんなハードに守備をしている」。その場にいない悔しさはあった。だが、それ以上に刺激を受けた。「まず守備の強度を高めたい。攻撃も、もっと高い確率でシュートを決めないと」。出てくる課題は向上心の証し。中断期間に蓄えたエネルギーを再開と同時にプレーで表現する。【斎藤慎一郎】

◆今村佳太(いまむら・けいた)1996年(平8)1月25日生まれ、長岡市出身。長岡東北中から長岡工。新潟経営大では2年からレギュラーに。北信越大学選手権で春季、秋季合計4度の得点王を獲得。17年11月に新潟に入団。U-24日本代表候補に選出された。18年8月に日本代表入りし、オセアニア遠征に参加。ポジションはSG。191センチ、92キロ。背番号30。

◆今村の今季成績 チーム39試合(13勝26敗)で、37試合に出場し、うち30試合がスタメン。第10節の昨年12月8日横浜戦以来、22試合連続でスタメン出場中。平均得点数11・1、平均トータルリバウンド数3・5、平均アシスト数2・6、フィールドゴール成功率38・5%、3ポイントシュート成功率34・0%、フリースロー成功率67・2%。平均得点数はパーキンズ20・6、ハミルトン15・7、ギブソン14・4に続き、日本人選手最多。