大統領室が、公職者監察調査チームの新設を推進している。監察調査チームは、国務調整室の傘下に新設される公職者服務管理チームが公職者の不正情報を収集し、それを受けて調査を実施する。先の政府では民情首席秘書官室の傘下に公職監察チームがあったが、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の大統領選公約により、昨年5月の政府発足とともに民情首席秘書官室は廃止された。そのうち一部の公職監察機能が復活し、公職秘書官室傘下または別途の組織として運営される。
政府が政権2年目を迎え、公職者の監察を担うチームを大統領室に新設するのは、何より公職の綱紀厳粛の強化が狙いとみられる。最近の北朝鮮無人機に対する軍の対応や梨泰院(イテウォン)雑踏事故、相次ぐ鉄道事故の対応を見ると、公職社会で理解できないことが起こっているという指摘が少なくないためだ。
ただし、大統領室の公職監察機能は、不正公職者を見つけ出すことだけにとどまってはいけない。それよりも「働く公職社会」の風土づくりに焦点を合わす必要がある。現政権序盤の官僚の事なかれ主義で、国政課題の遂行にスピードを出すうえで一部困難を来してきたのが事実だ。デジタルプラットフォーム政府のように国民の生活に役立つための政策も、次の政権でどうなるか分からないことから官僚たちが参加に消極的なムードもあるという。
そうした点で、公職者監察調査チームの新設は、公職者の不正腐敗はもとより事なかれ主義や綱紀のゆるみ、怠惰、職務怠慢など、政権を離れて必ず打破されなければならない否定的な慣行を改善し、国政の成果と国民生活の改善に貢献できる方向に向かう必要がある。
内外の困難な経済状況で、すべての政府省庁が力を集めて困難な庶民の生活を支援することに乗り出すなど、公職社会がすべきことは山積している。公職監察チームの新設が、「働いて皿を割るよりも、何もしない」という事なかれ主義をもたらすことがあってはならない。このためにも公職者監察調査チームは、公職者の不正を抜本的に撲滅するとともに公職社会内部の誤った慣行、構造にも実質的にメスを入れることができる国家監察力の総体的強化の次元で、設計・構成されなければならない。
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