4月15日スタートのTBS系金曜ドラマ『インビジブル』(毎週金曜よる10時~/※初回15分拡大)で主演を務める、俳優の高橋一生(たかはし・いっせい/41)がモデルプレスなどのインタビューに応じ、同作の見どころや共演する柴咲コウへの強い信頼、体力づくりなどについて語った。
高橋一生主演「インビジブル」
普段目にする事故や事件には未解決事件となってしまうものも多々あるが、実はその中には警察すら存在を知らない凶悪犯、通称“クリミナルズ”によって行われている犯罪がある。この物語は、そんなクリミナルズを捕らえるため、刑事と犯罪コーディネーターという絶対に相容れないはずの2人が異色のバディを組む前代未聞の犯罪エンターテインメント。事件解決のためならどんなグレーな手でも使い、“悪”を許してはならないという執念にも近い正義感を持つ刑事・志村貴文を高橋、犯罪をコーディネートする、したたかな女犯罪者“インビジブル”のキリコを柴咲が演じる。
高橋一生「インビジブル」見どころは?「犯罪者が必ずしも悪ですか?」
高橋:僕が今まで映像でやったことのないテイストだったので、楽しめそうな作品だと思いました。
― 作品の見どころや楽しみにしているシーンを教えてください。
高橋:今の世の中で「善悪」と二極化されているものを、一回見直すという部分です。以前出演した日曜劇場「天国と地獄 ~サイコな2人~」(TBS/2021年)の「善と悪」という意味で、一緒に見えますがその実そうではない。今回は、さらにいろいろな見地に立って「犯罪者が必ずしも悪ですか?」という問いかけにもなっていると思います。
犯罪コーディネーターといわれる人が実際にいるのか分からないですが、不透明で不可視な存在がいるというのは、僕はむしろ現実味があることだなと思っていて、そういう存在が目に見える形で目の前に迫ってきた時、その人たちを一概に悪と言い切れてしまうのか?と。
志村は警察という正義を執行する人間なのに、「それってギリギリ悪なんじゃないですか」という部分を孕んでいる人格です。それぞれがぶつかり合った時に陰と陽が反転したり、心理戦を経て、実はキリコの方がとても真っ当な正義のやり方で、むしろ志村がやっていることが悪になるのでは?という見方もあります。そういった意味でも、二人の会話や、事件を解決していく時のアクションシーンが見どころです。
― 柴咲さん演じる犯罪コーディネーターというキャラクターに対しての印象を教えてください。
高橋:もしかしたら真に迫っていることなのかと思います。昨今、表向きになっているものとは違うものが裏で動いているのかもしれないと、思いやすくなっている気がします。だから実在するか分からない犯罪コーディネーターという設定に対して違和感はないです。「虚構だよ」と思いながら見る方ももちろんいるかもしれませんが、ある意味真に迫っているのでは?という流れにしたいと僕は思っています。
高橋一生、撮影現場の雰囲気明かす
― 現場自体の雰囲気はいかがですか?高橋:とても楽しい現場で、スタッフの方々が皆さん素晴らしいです。今回はオリジナルな要素もあり、スタッフの方々が「インビジブル」という作品の撮り方を模索している感じがあります。もちろん僕らも模索していますし、皆さん粛々と現場に臨んでいらっしゃるので、非常に心強いです。
― スタッフさんとの信頼関係も築けてきているのですね。
高橋:撮影部の方々も効果的に動と静の部分を使い分けて撮ってくださっているような気もしますし、「インビジブル」の世界観がなんだかそろそろ出来上がり始めたかな、という感じは出てきました。
高橋一生、柴咲コウとのバディで手応え「コウさんとじゃないと無理」
― 何度も共演したことのある柴咲さんと、バディを組むオファーを受けた時の気持ちを教えてください。高橋:コウさんなので何も不安はなかったです。コウさんとだったら現場を作っていくのがとてもスムーズに行けるんじゃないかなと思いました。お芝居の部分に関しては、全幅の信頼を置いているので、コウさんが来てくださったら鬼に金棒だなと。
― 今回、柴咲さんとだからこそ魅力的なバディになれると手応えを感じているものはありますか?
高橋:台本が目指している方向性に沿って、見ている人たちにとってより明確な見え方にするために意見を交わしています。コウさんとともに、腑に落ちる形で作品を作っているので、より面白くなっているんじゃないかなと。
― 柴咲さんとの関係性を築き上げてこられてきたからこそ、できることですね。
高橋:多分コウさんとじゃないと無理だと思います。この会話のやり取りは、長くお仕事させていただいていることもあり、コウさんの言語体系と僕の言語体系というものが、擦り合わせしやすくなっているんだと思います。
― 柴咲さんから撮影で刺激を受けることはありますか?
高橋:コウさんは、目線の動きや間を一つとっても、そこにちゃんと“生きている”ことができる女優さんだと思います。セリフに“真に迫ったもの”が生まれやすい人なのかなと。会話のキャッチボールのリズムがコウさんとは作りやすく、心強いです。
― これまで柴咲さんと何度か共演を重ねられてきましたが、柴咲さんに対して今回印象が変わった点はありますか?
高橋:金髪というところです。僕のイメージの中で、コウさんは常に黒髪だったので、突然“コウさんを通した全然違う方”が来たという感じにはなりました。対して、僕はそんなに代わり映えのしない髪型でいってしまって……、申し訳ないなと思いましたね。
高橋一生、“志村”を紐解く 役者として抱き続けている信念とは
― 志村は執念にも近いような正義感を持っていますが、何が彼を作り上げたのだと思いますか?高橋:志村は元々、正義というものを貫きたい、そのために警察になりたいという人ではなかったと思います。ただ、ある事件をきっかけに正義というものを使っていかないとやり切れないから、正義を使っている男なのだと思います。
― 志村を演じる上で意識していることはありますか?
高橋:「暴走している人は暴走している自覚がない」ということを意識して演じています。志村は、警察という“体裁を保つ”ということを考えながら犯罪を解決していくことには、どうしても納得ならなくて、本人はあくまで、自分の中に引っかかっている一つの大きな事件を解決するということに執心している男だと思うんです。
― 志村が事件の真相を追う信念というものを強く持っている男ですが、高橋さんが役者として抱き続けている信念はありますか?
高橋:役者として抱き続けていることは、作品の中で、俳優として膨らませていくためにできることを想像しながら、できる限りのラインで演じることです。
僕らにとっては、作品を見ている人たちは目に見えないですが、そういうエネルギーをこちらが迷わずに打ち出すことが大事で、それが僕の信念かもしれないです。
高橋一生、ハードなアクションシーンに挑む
― 今回の衣装がスーツですが、志村という役作りにおいて意味があるのでしょうか?高橋:スーツ一つというのが志村の性格をとても表していると思います。
― 「志村は動物的な本能で動くタイプ」とのことですが、高橋さんご自身は本能と理性どちらで動くタイプですか?
高橋:僕は、理性的に見えるかもしれませんが、本能です。理性っぽく見せるのがうまいんです。こずるいので。
― (笑)。ちなみに、お芝居に関しては理性と本能という意味ではいかがですか?
高橋:台本を読む時は理性的だと思います。けれど現場に入ると全部なぐり捨ててしまいます。理性的に考えすぎると、感覚的に動けなくなってしまうので。
― ハードなアクションシーンがあるとのことですが、筋トレや体力づくりはされましたか?
高橋:筋トレに集中しすぎて、最初の衣装合わせからひと月くらい経ったら首が2~3cmくらい大きくなっていたので、反対に今は減らしています。
― 普段から行っているトレーニングはありますか?
高橋:スタンダードなことをしています。正しいフォームで腕立てやスクワットをするという、原点に戻りました。僕の身体は、いろんなトレーニングをやっても体格は大きく変えられないと気づいたので、「あんまり分からないけれどちょっと変わったな」というくらいを常に目指しています。
― ありがとうございます。放送を楽しみにしています!
高橋一生、インタビューこぼれ話
<こぼれ話1/一度見てみたいと思うものは?>「空中に飛んでいるWiーFiの電波を確かめたいです。4Gや5Gが目で見えたらおもしろそうだなと」。
<こぼれ話2/現場での相棒は?>
「志村の相棒は護身用の大きなマグライトです。すぐ取り出せるよう、腰のところに付けています」。
(modelpress編集部)
金曜ドラマ「インビジブル」
TBS系にて、4月15日(金)22時~22時54分スタート ※初回15分拡大出演:高橋一生、柴咲コウ、有岡大貴、堀田茜、原田泰造、桐谷健太ほか
脚本:いずみ吉紘
プロデュース:佐藤敦司、浅野敦也
演出:竹村謙太郎、棚澤孝義、泉正英
製作:TBSスパークル、TBS
公式Twitter:https://twitter.com/invisible_tbs/
公式Instagram:https://ift.tt/SYL027c
高橋一生プロフィール
生年月日:1980年12月9日/出身:東京都ドラマや映画をはじめ、舞台と多岐にわたり活動。主な出演ドラマとして、『岸辺露伴は動かない』(2020、21年・NHK)、『天国と地獄~サイコな2人~』(2021年・TBS)、『恋せぬふたり』(2022年・NHK)など。2020年に主演した舞台「天保十二年のシェイクスピア」では第45回(2019年度)菊田一夫演劇賞の演劇賞を、2021年に主演したNODA・MAP第24回公演『フェイクスピア』では、第29回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞し、圧倒的な存在感と迫力溢れる演技力で名を馳せる。主演ドラマ『雪国 -SNOW COUNTRY-』(BSプレミアム・BS4K)が4月16日放送予定。
からの記事と詳細 ( 高橋一生、柴咲コウとのバディで手応え「コウさんとじゃないと無理」徹底した体づくりも明かす<「インビジブル」インタビュー> - モデルプレス )
https://ift.tt/6MEurdK
エンタメ
No comments:
Post a Comment