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Tuesday, September 28, 2021

イタリアで開催される気候変動会議プレCOP26 - Newsweekjapan

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| イタリアで開催される気候変動会議プレCOP26

8月、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の科学者たちによって発表された気候変動の報告によると、私たち人類にとってはすでに「レッドコード」で、地球は危機状態にあるという。しかし、それに対する警告をより明確にするまでには至らなかった。
国連は、2070年までにCO2排出をゼロにし「カーボンニュートラル」を実現すべきだと警告している。

我々の住む惑星の気温はすでに産業革命以前のレベルから1.1度上昇しており、2015年のパリ会議で設定された地球温暖化を1.5度に抑えるという目標を掲げていたが、実際はどうだろう。
炭素の大幅な削減を全世界で実行し、今すぐに始めなければ、早くても2040年にはすべて失敗に終わると言われている。
世界が一つになって、本腰を入れて早急に気候変動対策に取り組まなければならない。

日本は、菅首相が2020年10月に所信表明演説で、「我が国は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことをここに宣言いたします」と宣言し、明確に政策目標を掲げていた。

「二酸化炭素排出量」

これが、2021年11月前半(11月1日から12日)にイギリスのグラスゴーで開催される新しい気候変動会議である「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」(COP26)で明確にすべき事柄である。

| イタリアの主要な役割

Cop26の前には、イギリスと共同議長を務めるイタリアが重要な役割を果たす2つのイベントがある。

まず、11月のグラスゴーの最終サミットに向け、予習的な準備サミット「プレCop」が、2021年9月30日から始まり、10月2日までミラノで開催される。51の国々から大臣が参加する。
そして、10月にローマで開催されるG20

世界レベルでの環境問題、脱炭素化は多くの国が最優先課題としている。

イタリアでもそれはドラギ政権の国内プロジェクトの中心課題であり、ヨーロッパ全体にイタリアモデルが投影されていく事を目指している。

ワクチンと経済回復と環境に関するものは、倫理的、地政学的、政治的レベルで世界全体で一致している。
ミラノでのプレコップでの重要なポイントは、アフリカや脆弱な国との同盟関係を構築することである。

ヨーロッパはこの点では、リーダーシップをとっているどころか、同盟関係は欠如している。
インド、インドネシアと南アフリカ、アフリカの他の地域はこれまで無視されてきた。
アメリカに至っては、ブラジルだけに焦点を当てているらしい。

「パンデミックで私たちを助けてくれないのに、なぜ私たちは西洋が計画している将来への約束を信じなければいけないのか」と言いたくなる国々もあるだろう。
気候変動と地球環境問題どころではなく、まずは流行病の問題、経済の回復を最優先課題にしている国にとっては、そもそも環境問題を問題視していないのかもしれない。
そうは言っても、開発モデルを根本的に変更して、我々がまだ達成していない不確実なことに向かって進むように求められている。

レアルポリティーク(現実路線の政策、現実政治)の問題と財政能力の問題があり、クリーンな経済に直結させるには、新興国には資本と人材がない。
インド、バングラデシュ、パキスタンなどの国々は、再生可能エネルギーに切り替えた場合、照明が点灯したままになるという安定供給を持つ必要があるだろう。

しかし、英国の専門家、E3Gのトム・バークとニック・メイビーは、

「補助金の問題ではない、技術的能力の問題だ。民間投資家は、重要な役割を果たすことになるだろう。新興国への投資が難しく、確実なリターンを得ることが難しいため、構造的にリスクを嫌う場合は、公共部門が介入する必要がある。助成金を出すのではなく、方程式からリスクを取り除くためのものでなければならないだろう。」

と説明している。
イタリアは、すでに財務大臣が集まったG20でこの作業を開始している。


現在、中国は発展途上国で西洋人よりもはるかに多くのワクチン接種を支援しているため、それらの国はワクチンを受け取っている間、中国に圧力をかけないのだ。
中国には発展途上国の後ろ盾があるので、現時点ではやりたい放題である。
アメリカ国務省は、「中国が大気や土壌、水の質について故意に無視している」と主張し、中国の温暖化ガス排出量が世界最多で、なお増加していることを指摘した。

そんなアメリカだが、アメリカは温暖化ガスの累積の排出量が最も多い国だ。
しかも、アメリカは11月4日(現地時間)、地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から正式に離脱した。
それに対し、中国は、「約束を破っているのはアメリカだ、自国への批判をそらし、環境面の失敗の責任を他国に押し付けようとしているだけだ」と強く反発した。


⭕️Cop26では、地政学的合意に基づいて設立されなければならず、東南アジアやアフリカなどの非同盟国は中国と西側のどちらかを選択するわけではない。
気候政策を成功させるためには、米国ーEUー中国、これら三国が連携し、協力することがいかに重要であるかについてを話し合うべきではないだろうか。

⭕️G20レベルでは、公の場でだけでは良い事を宣言した後、現実的には全く実行には移さず別のことをする国がある。
たとえばロシアやサウジアラビア、そして約束を根本から拒否する中国。
これらの問題がある国々に対応するよう、どのように呼びかけていき、圧力をかけていくことができるかを話し合うのがG20の大筋であろう。


| + 1.5°Cの温度はもう危機的状況。グラスゴー会議は、地球最後のチャンス

環境問題を専門とするイギリス最大のシンクタンクの1つであるE3Gを率いるトム・バークとニック・メイビーは「イタリアのドラギ首相は、世界の回復と環境保護の目標を調整するための決定的な人物だ」と、述べている。

続けて、E3Gのディレクターは、決定的なポイントとして、アフリカとの同盟、米国と中国とEUの三角測量、個人投資家であると示し説明を加えた。

2人の英国の専門家は、1.5度の地球温暖化の上限の目標を維持することが重要になると言っている。

「2030年までに中国にこの目標を約束させる。しかし、石炭火力発電所を増設せず、既存の発電所を削減するという約束がなければならない。2015年のパリ会議で設定された地球温暖化を1.5度に抑えるという目標の合意には問題があった。新しい合意では、短期および中期でという期限付きの目標が必須である。2021年11月前半にあるグラスゴー会議での合意が失敗に終わったとすると、地政学的レベルですべてがドミノ効果をもたらすだろう。

これが最後のチャンスだ。この後に再試行できるわけない。」と、述べている。

2021年末のCop26は本当に、本当に、最後の呼びかけである。


| スーパーカー守れ、ガソリン車禁止巡りイタリアがEUと協議

欧州連合(EU)は、2035 年までにハイブリッド車(HV)を含めた ガソリン車の新車販売を実質禁止する計画で現在イタリアは、 フェラーリやランボルギーニなどスーパーカーメーカーを その計画から保護する方向で協議中であるという。

気候変動対策として2035年にハイブリッド車を含むガソリン・ディーゼル車の新車販売を事実上禁止する包括案を7月14日に公表した。
これでハイブリッド、ガソリン、ディーゼルの新車はもう製造しない。

売ってはいけなくなるのである。

静かな電気自動車のフェラーリやランボルギーニなど魅力がなくて、スーパーカーの醍醐味がなくなるわけで、誰も欲しくはない。そこで、最後のガソリン車を買いに走っている状態が今の高級外車が飛ぶように売れているという現象なのである。

ハイブリッド車も今は、全く売れていないと業界の人に聞いた。

フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーも、ガソリン車禁止の対象になるのかということをめぐってイタリアがEUと協議中であるが、大量生産をしている主要な自動車メーカーと比べて、フェラーリ、ランボルギーニなどのスーパーカーは生産台数が圧倒的に少ない。
なので、ある一定の富裕層をターゲットにしたニッチ市場でもあるわけで、この隙間産業に投資している富豪のコレクターなんかもいる。
こういった高級スーパーカーのコレクターは、車を一般の公道で走らせるわけではない為、排出ガス大気汚染うんぬんには関係ないとも言える。

しかし、この新規則はフェラーリやランボルギーニにも適用されるらしく、フェラーリは完全な電気自動車の製造を始めた。既に、F812スペシャルバージョンという限定車も製造して、完売している。

この車両は今後、最も市場価値が上がるモデルとなるだろう。

フェラーリは、今年は、2,771台を出荷し、昨年の同時期と比較して1.2%増加した。
特に、V8モデルの売上高は増加し(8.1%増加)、V12モデルの減少(19.6%減少)を相殺。
当時最も人気のあった車はF8(クーペとスパイダーバージョン)と812 Superfastだったが、最も高い成長を記録したのは最近発売されたSF90とRomaで、その販売数は加速し続け好調である。
Monza SP1とSP2の納車は定期的に行われてはいるが、488 PistaとPortofino(最近Portofino Mの新しいバージョン発表)は製造サイクル終了の時期がやってきた。もうそろそろ、製造ラインは、別のニューモデルへと移行する。

フェラーリの販売台数の分布と割合については、ヨーロッパ、中東、アフリカの3地域(EMEA地域)では3.8%減少したが、中国、香港、台湾では+ 424.3%の大幅な増加を見せた。
当然のことながら、フェラーリが今後数年間で最も焦点を当てる市場はアジア市場である。

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