東京五輪を契機とする新型コロナウイルスの感染が国内外に拡大する事態は、絶対に避けなければならない。
選手村でクラスター(感染者集団)が発生すれば、競技への影響が懸念される。大会運営を円滑に進めるためには、選手や関係者の感染をどう抑えるかが鍵を握る。 組織委は、選手の検査を入国時を含め原則として毎日行うことや、活動を合宿地、会場などに限定して外部と遮断する「バブル方式」を対策の軸に据えている。検査の結果、選手村では、国内外の複数の選手や関係者が検査で陽性と確認されている。
8割以上の選手らがワクチン接種を済ませて入国しているものの、関係者を含めた感染が連日確認されている。今後も選手や関係者の陽性判定が相当数出ると予想される。感染者を少しでも早く特定して、感染をさらに広げないようにすることが重要だ。
バブル方式を巡っては、行動制限が十分行き届かず、選手などが宿舎から容易に出歩くことができ、外部の一般の人と接触する可能性が指摘されている。組織委には対策の徹底とともに、選手などに対策の狙いと重要性を繰り返し説明し、協力を得られるようにしていくことが求められる。
主会場の東京都を対象に緊急事態宣言が発令されているなかでの開催となる。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は先週の記者会見で東京の感染拡大について言及し、「感染拡大のルートに乗っている。まさにヤマ場だ」と述べた。
内堀雅雄知事が野球・ソフトボール競技を無観客とする方針を示した際には、理由の一つに県内の感染が再び増加傾向にあることを挙げた。今月に入ってからクラスターや、感染力が強いインドに由来する変異株(デルタ株)の感染が相次いで確認されている。おとといの感染者は14人だった。
五輪の開催期間は、新型コロナの再拡大を食い止める大切な時期でもあるとの意識を一人一人が持つことが大切だ。
現在進められているワクチン接種を除けば、ウイルスへの対応法は限られている。普段会わない人との接触や大人数、長時間の飲食を控えるなど、これまで行われてきた対策を続けていくほかない。
無観客の競技がほとんどである以上、競技が白熱すれば、外出せずに家でテレビ観戦しようという人がおのずと増えるだろう。選手には多くの人を引きつける、躍動感あふれる姿を見せてくれることを期待したい。
からの記事と詳細 ( 【7月23日付社説】東京五輪・コロナへの対応/感染広げぬ対策を徹底せよ - 福島民友 )
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