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Monday, March 16, 2020

就職活動でいまだに「学歴」が重宝される理由 - ダイヤモンド・オンライン

入山章栄

いりやまあきえ

[早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授]

慶応義塾大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科修士課程修了。

三菱総合研究所で主に自動車メーカー・国内外政府機関への調査・コンサルティング業務に従事した後、2008年に米ピッツバーグ大学経営大学院よりPh.D.を取得。同年より米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールアシスタントプロフェッサー。

2013年より早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)准教授。2019年から現職。Strategic Management Journal, Journal of International Business Studiesなど国際的な主要経営学術誌に論文を発表している。

著書に『世界の経営学者はいま何を考えているのか』(英治出版)、『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』(日経BP社)がある。

 

<『世界標準の経営理論』書籍紹介>

世界の経営学では、複雑なビジネス・経営・組織のメカニズムを解き明かすために、「経営理論」が発展してきた。

その膨大な検証の蓄積から、「ビジネスの真理に肉薄している可能性が高い」として生き残ってきた「標準理論」とでも言うべきものが、約30ある。まさに世界の最高レベルの経営学者の、英知の結集である。これは、その標準理論を解放し、可能なかぎり網羅・体系的に、そして圧倒的なわかりやすさでまとめた史上初の書籍である。

本書は、大学生・(社会人)大学院生などには、初めて完全に体系化された「経営理論の教科書」となり、研究者には自身の専門以外の知見を得る「ガイドブック」となり、そしてビジネスパーソンには、ご自身の思考を深め、解放させる「軸」となるだろう。正解のない時代にこそ必要な「思考の軸」を、本書で得てほしい。

『世界標準の経営理論』購入はこちらから 

  • 世界標準の経営理論

    世界の経営学では、複雑なビジネス・経営・組織のメカニズムを解き明かすために、「経営理論」が発展してきた。

     その膨大な検証の蓄積から、「ビジネスの真理に肉薄している可能性が高い」として生き残ってきた「標準理論」とでも言うべきものが、約30ある。まさに世界の最高レベルの経営学者の、英知の結集である。これは、その標準理論を解放し、可能なかぎり網羅・体系的に、そして圧倒的なわかりやすさでまとめた史上初の書籍である。

    本書は、大学生・(社会人)大学院生などには、初めて完全に体系化された「経営理論の教科書」となり、研究者には自身の専門以外の知見を得る「ガイドブック」となり、そしてビジネスパーソンには、ご自身の思考を深め、解放させる「軸」となるだろう。正解のない時代にこそ必要な「思考の軸」を、本書で得てほしい。

    『世界標準の経営理論』購入はこちらから 

Photo:iStock

2019年12月の発売から1カ月で5万部を突破し、いまもなお好調な販売が続く入山章栄氏の最新刊 『世界標準の経営理論』

ビジネス思考の軸を定めるために活用できる、世界中を見渡しても稀な一冊といえる。800ページを超える本書は、約30の経営理論を網羅する大作だ。内容は章ごとに完結しており、いつ、どこから読んでも良い。ビジネスに関わる全ての人が、辞書のように利用できるのが本書の特徴だ。

組織に属する多くのビジネスパーソンの思考の軸になり得る、「組織の経済学」。本稿では、組織の経済学を理解するため「情報の経済学」を紐解いていく。

情報の経済学の最も基本的かつ中心的な問題が「アドバース・セレクション(adverse selection)」と言われる。情報の虚偽表示をするプレーヤーが最終的に生き残る傾向にある問題だ(詳細は前回前々回の記事を参考)。この問題をうまく乗り越えている事例としてはメルカリを紹介した。メルカリは出品者と購入者が持つ情報の非対称性を解消する仕組みを構築し、アドバース・セレクションをクリアしている。

入山章栄(いりやま・あきえ)
早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授
慶応義塾大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科修士課程修了。 三菱総合研究所で主に自動車メーカー・国内外政府機関への調査・コンサルティング業務に従事した後、2008年に米ピッツバーグ大学経営大学院よりPh.D.を取得。同年より米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールアシスタントプロフェッサー。 2013年より早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)准教授。2019年から現職。Strategic Management Journal, Journal of International Business Studiesなど国際的な主要経営学術誌に論文を発表している。 著書に『世界の経営学者はいま何を考えているのか』(英治出版)、『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』(日経BP社)がある。
Photo by Aiko Suzuki

アドバース・セレクションを解消する「スクリーニング」と「シグナリング」

 メルカリや企業買収の例のように、現実の企業は様々な手法を使ってアドバース・セレクションを解消しようとしている。しかしそれは取引や業界の状況に応じた個別の戦術である。

 それに対して、より本質的・普遍的に応用できるアドバース・セレクションを解消するための理論として、経済学では特に代表的な2つが提示されている。それは「スクリーニング」と「シグナリング」だ。

 これから述べるように、私たちが普段何気なく取っているビジネス行動のなかには、実はスクリーニングやシグナリングの役割を果たしているものがいくつも潜んでいる。逆に言えば、皆さんがその「何気なく取っている行動」を理論の視点で見直すことが重要なのだ(図表4を参照)。

私的情報を持たないプレーヤーの対処法「スクリーニング」

 まずスクリーニングから説明する。これは「私的情報を持っていない(すなわち相手が私的情報を持っている)プレーヤー」がとりうる対処法を理論化したものだ。

 先の保険の例を考えてみよう。保険では、買い手は「自分が不注意かどうか」知っているが、保険会社はそれがわからない。結果として事故を起こしやすい人ばかりが保険を買う可能性があるのが問題だった。保険会社にこのアドバース・セレクションを解消する術はあるのだろうか。

 実はスクリーニングの視点からは、極めて単純なことが解消法となる。それは

・保険料は安いが事故になった時の補償額も安い保険
・保険料は高いが補償額も高い保険

 2つの商品を用意するだけなのだ。

 なぜなら2種類の保険商品があれば、「自分は事故を起こしやすい」(補償金を受け取る可能性が高い)と知っている加入希望者は、加入額が多少高くても補償額の大きい保険を自然に選ぶし、「事故を起こしにくい」と知っている加入希望者は、安い保険を自然に選ぶからだ。こうすれば保険会社は前者からは高い保険料を取りつつ、後者も逃さないで済む。

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March 17, 2020 at 02:50AM
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